鼻にニキビができたときの治し方は?原因や予防のポイントも解説
鼻のニキビをマスクで隠したり、早く治そうとつぶしたりしている方は多いでしょう。しかし、間違ったケアはニキビの悪化につながり、跡が残ってしまうことにもなりかねません。そこで今回は、鼻のニキビのケア方法を、原因や予防法と併せて詳しく解説します。
鼻ニキビができる原因
鼻はニキビができやすい部位の一つです。なぜできるのか、主な原因を解説します。
過剰な皮脂分泌
適度な皮脂は、皮膚を外的刺激から保護する皮脂膜の生成に不可欠です。しかし、鼻は皮脂腺が多く、もともと皮脂分泌が活発な部位であるため、皮脂が過剰になって毛穴詰まりが起きやすい部分です。
また、皮脂が気になるからと一日に何度も洗顔する人もいますが、場合によっては逆効果になることを知っておきましょう。皮脂が取れすぎることで、乾燥を防ごうと皮脂分泌が活発になるためです。
また、ストレスなどによるホルモンバランスの乱れも、過剰な皮脂分泌につながります。
皮脂やメイクの落とし残し
ニキビはアクネ菌という菌が増殖することで生じます。アクネ菌は皮膚の常在菌の一つで、普段は皮膚を健やかに保つ役割を担っており、本来は悪いものではありません。
しかし、過剰な皮脂やメイクの落とし残し、ホコリなどの汚れで毛穴が詰まってしまうと、アクネ菌は一気に増殖します。アクネ菌は空気のないところを好む上、皮脂をエサにする性質があるためです。
鼻は皮脂分泌が活発な分、毛穴詰まりも起こりやすくなります。凹凸が多く、メイクが落としきれない部分も多いので、丁寧なクレンジングや洗顔で、汚れをしっかり落とすことが大切です。
鼻に刺激を与える行為
無意識に鼻を触る癖のある人もいるでしょう。しかし、手の雑菌で炎症を引き起こす可能性があり、鼻のいじりすぎがニキビの原因になることもあるのです。
毛穴をキレイにしようと、貼って剥がすタイプの毛穴パックを頻繁に使ったり、ピンセットで角栓を抜いたりするのも、鼻への刺激になりかねません。ぽっかり開いた毛穴から雑菌が入り込む恐れもあります。
鼻のかみすぎにも気をつけましょう。ティッシュで擦れる刺激だけでなく、皮脂が取れすぎて乾燥につながるためです。
マスクによる蒸れや擦れ
日常的にマスクを使っている方や、仕事柄マスクを着けなくてはいけない方も多いでしょう。できてしまった鼻ニキビを隠そうとマスクをする方もいるかもしれません。しかし、マスクは鼻ニキビの大敵です。マスクによる蒸れや擦れは、鼻への刺激やアクネ菌が増殖しやすい環境につながります。
また、ずっとマスクをしていると、外したときに一気に皮膚の水分が蒸発します。乾燥によってバリア機能が低下し、雑菌などの外的刺激を受けやすくなるため、注意が必要です。
鼻ニキビの治し方
続いて、基本的なニキビのケア方法に加えて、特に鼻のニキビを早く治したいときのポイントを解説します。
鼻への刺激を避ける
ニキビのできているところはもちろんですが、まず鼻に触らないことを意識しましょう。手の雑菌が移って悪化する恐れがあるためです。
鼻への刺激を避けることも大切なので、ニキビができているときは、産毛剃りは避けましょう。メイクもなるべくしない方がよいです。
マスクも避けたいところですが、どうしても必要な場合は鼻とマスクの間にコットンなどのパッドを挟むと刺激を軽減できます。素材は綿やガーゼ、シルクなど、吸湿性・通気性がよく、皮膚に優しいものがおすすめです。
ニキビに触らない
鼻に限らず、ニキビに触るのはよくありません。ニキビをつぶすのも厳禁です。
つぶすと早く治せると思うかもしれませんが、傷口から雑菌が入って悪化するリスクがあります。特に炎症や化膿を起こしているニキビをつぶすと、色素沈着やクレーター状の瘢痕など、跡が残ることにもなりかねません。
自然につぶれてしまったときは、血や膿を清潔なティッシュや綿棒でふき取って、傷口をしっかり洗浄します。水で洗い流してティッシュで押さえるだけでも十分です。傷口に素手で触ったり、髪の毛が触れたりしないよう気をつけましょう。
スキンケアは丁寧に
スキンケアの基本は、汚れをしっかり落とすことです。クレンジングや洗顔は、皮膚を擦らないよう丁寧にしましょう。特に洗顔は、洗顔料をしっかり泡立て、泡を転がすようにするのがポイントです。泡立てネットを使うと、簡単に手の平いっぱいの泡が作れます。
ただし、クレンジング剤や洗顔料は適量を守りましょう。たっぷり使えばその分汚れが落ちるというわけではありません。落とし残しが皮膚に残ると、かえってトラブルの原因になることもあります。また、1日に何度も洗顔するのはやりすぎです。1日2回までにとどめましょう。また、熱い湯で洗顔するのもよくありません。皮脂が取れすぎてしまうためです。洗い流すときはぬるま湯を使いましょう。
最後は清潔なタオルで水分を押さえるように拭き取ったら、化粧水などを使って適度な水分と油分を補います。
鼻ニキビは皮膚科を受診したほうがいい?
鼻ニキビは目立つため、早く治したいものです。セルフケアで改善が見られない場合は、皮膚科を受診することも検討しましょう。特に皮膚科で治療した方がよいケースを紹介します。
赤・黄ニキビは皮膚科で治療したほうがよい
ニキビには初期から順に白・黒・赤・黄の4段階に分けられます。このうちセルフケアで対応できるのは、白・黒ニキビまでです。炎症や化膿、かゆみ、痛みを伴う赤・黄ニキビまで進行してしまったら、皮膚科での治療のほうが、早く、効率よく治るでしょう。セルフケアだけでは跡が残る恐れがあるため注意が必要です。
皮膚科の治療では、アクネ菌の殺菌作用があるお薬や、毛穴の詰まりを改善するお薬など、さまざまなお薬の選択肢があります。初期のうちに対応すれば治りも早いでしょう。
鼻ニキビに似た別の疾患の可能性も
なかなか治らない鼻ニキビは、別の皮膚疾患かもしれません。
たとえば、面疔(めんちょう)は、黄色ブドウ球菌などの細菌が毛穴に入り込み、増殖して起こります。ニキビに似たできものや赤み、痛みが主な症状です。重症化するとしこりができて腫れ上がり、強い痛みを伴い、切開手術が必要になります。
酒さ(しゅさ)は、中高年に多いとされる皮膚疾患です。毛穴の周りに炎症が起こり、赤くなって盛り上がります。進行すると中心部に膿を持つようになり、ほてりやひりつき、かゆみが現れることもあります。治療はメトロニダゾールという塗り薬などを使います。
いずれもニキビとはそれぞれの治療のアプローチが異なるため、セルフケアをしていても改善が見られない場合は、皮膚科の受診を検討しましょう。
鼻ニキビの予防法
鼻ニキビは一度治っても、またできる可能性があります。そのため、予防のために実践したいポイントを見ていきましょう。
生活習慣の見直し
ニキビ予防には、生活習慣の見直しが必須です。不規則な生活習慣やストレスは、自律神経の乱れにつながります。交感神経が優位になると、ホルモンバランスが乱れて皮脂分泌が活発になり、毛穴詰まりを引き起こす恐れがあります。
睡眠不足による抵抗力や免疫力の低下にも注意が必要です。肌のバリア機能も低下するため、アクネ菌が増殖しやすくなります。成長ホルモンの分泌にも影響を及ぼしかねません。少なくとも4時間以上は続けて眠れるよう、睡眠時間を確保することが大切です。
心当たりのある人は、普段の生活を振り返って、できることから改善していきましょう。
栄養バランスを考えた食事を
脂質や糖質の多い食事は、皮脂量を増加させる原因になります。揚げ物やファストフード、丼物やパスタなど炭水化物の多いワンプレートものなどを日常的に食べている方は、注意が必要です。
また、ニキビ予防にはビタミン類や亜鉛、食物繊維などが効果的とされています。日頃の食事に積極的に取り入れましょう。コンビニ食や外食が多い方は、サラダを追加したり、定食にしたりすると栄養を補いやすくなります。
なお、栄養は食物から摂取するのが理想です。しかし、種類によっては難しいものもあるため、サプリメントを活用してもよいでしょう。
肌タイプに合ったスキンケア
1日の汚れは、クレンジングや洗顔で丁寧に落としましょう。洗顔後は肌タイプに合ったスキンケア用品でしっかり保湿します。肌に合わないものを使っていると、皮脂バランスやバリア機能の乱れからニキビや肌荒れにつながるため、注意が必要です。
ニキビが気になる方は角栓を作りにくいとされる「ノンコメドジェニックテスト済み」や、アルコールなどを使用していない低刺激のものを選びましょう。
※すべての方にコメド(ニキビのもと)が生じないわけではありません
鼻ニキビのお悩みはクリニックフォアへ
鼻ニキビの改善や予防は、日頃のスキンケアが重要です。余分な皮脂や汚れを落とし、適度な水分と油分を補うことで、皮脂バランスを整えられます。ニキビを繰り返したり、悪化させたりしないためにも、自分の肌タイプに合ったスキンケア用品を選びましょう。
提携先オンラインショップの「クリニックフォアビューティー」では、ニキビ予防のスキンケアも豊富にそろえています。主に医療機関のみで取り扱われているドクターズコスメもご用意しているので、できてしまったニキビのケアはもちろん、ニキビの予防にもつかってみてはいかがでしょうか?
また、クリニックフォアではニキビのオンライン診療も行っています。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。※自由診療
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
ニキビに関する商品はこちら
https://shop.clinicfor.life/collections/acne/