アゼライン酸とは?肌への効果や使い方、相性の良い成分を解説

アゼライン酸とは?肌への効果や使い方、相性の良い成分を解説

アゼライン酸は、もともと小麦や大麦などの穀物に含まれる天然由来の成分です。ニキビや肌の赤みなどの肌荒れへアプローチする成分として、海外では広く知られ、日本でも肌のコンディションを整える成分として注目が高まっています。

具体的には、過剰な皮脂分泌の抑制や、毛穴詰まり・肌の赤みのケアなどの働きが期待できます。刺激が少ない成分のため、敏感肌の方でも使いやすい点が魅力の一つです。

この記事では、アゼライン酸の特徴や効果、正しい使い方、併用におすすめの成分について解説します。

アゼライン酸とは?

アゼライン酸とは、小麦やライ麦などの穀類や、酵母に含まれる天然由来の飽和ジカルボン酸です。

海外では、ニキビや酒さの治療薬として30年以上使用されている実績があります。しかし、日本では医薬品として承認されていません。そのため、日本では主に化粧品の配合成分として使用されています。

アゼライン酸は、酸特有の刺激が比較的少なく、副作用が出にくいため、肌質を問わず使用しやすい点が特徴です。また、妊娠中の使用により胎児に奇形が生じる「催奇形性」のリスクがないことも確認されており、使用制限の多い妊娠中や授乳中の方でも取り入れやすい成分として知られています。

参考:Finacea (azelaic acid) gel label|U.S. Food and Drug Administration

アゼライン酸に期待できる4つの効果

アゼライン酸により期待できる効果は、以下の通りです。

  • 皮脂分泌の抑制
  • 抗炎症・抗菌作用
  • メラニン生成の抑制
  • 抗酸化作用

それぞれの効果について、詳しく見ていきましょう。

皮脂分泌の抑制

アゼライン酸は、過剰になりやすい皮脂分泌を整え、肌表面の皮脂バランスを安定させる効果が期待できる成分です。

皮脂の分泌量が過剰になると、肌表面に皮脂が残りやすくなり、顔にテカリやベタつきが生じます。また、分泌された皮脂が角質と混ざって毛穴内に留まることで、毛穴詰まりが起こりやすくなり、結果として毛穴が目立ちやすくなります。

アゼライン酸は、皮脂の産生に関わる「5α-還元酵素」という酵素の働きを阻害し、活発になりすぎた皮脂腺の状態を穏やかに整えます。さらに、角質の剥がれ変わりを正常に保つ作用も併せ持つため、皮脂と古い角質が混ざって起こる毛穴詰まりの予防にもつながります。

抗炎症・抗菌作用

アゼライン酸は、抗炎症作用と抗菌作用があり、ニキビや毛穴の不調が続きにくい肌へ整える効果が期待できます。

炎症が続く肌では、肌内部で刺激となる反応が重なり、赤みやニキビ跡が残りやすくなります。アゼライン酸は、こうした炎症反応が長引く流れを抑え、慢性的な赤みやニキビ跡のケアに効果的です。

また、ニキビの原因のひとつとされるアクネ菌に働きかけ、菌が過剰に増え続ける状態を抑えます。菌の増殖と炎症の両方が重なりやすい肌状態に対して働き、繰り返すニキビの予防にもつながります。

メラニン生成の抑制

アゼライン酸には、メラニンの生成を抑え、シミやニキビ跡が残りにくい肌へ導く働きもあります。

アゼライン酸は、メラニン合成に関わる酵素「チロシナーゼ」の活動を阻害することで、新しいメラニンの過剰な発生を食い止めます。新たなメラニンの生成が阻害されるため、肌本来のターンオーバーに伴い、蓄積された古いメラニンは自然と外へ排出されていきます。

新しいメラニンを生成させないことで、シミやニキビ跡の赤みなどを防ぐことにもつながります。

抗酸化作用

アゼライン酸は、肌に刺激を与える活性酸素への抗酸化作用を持っています。

皮脂は空気に触れることで酸化が始まり、進行すると変色して毛穴の黒ずみとして目立ちやすくなります。アゼライン酸は、皮脂の酸化を加速させる活性酸素の過剰な発生を抑え、黒ずみが目立ちやすくなる流れを緩やかにします。

また、活性酸素は炎症を長引かせる要因の一つです。アゼライン酸の抗酸化作用は、酸化による炎症の悪化を食い止める働きもあるため、ニキビによる赤みや、赤ら顔、酒さなどの症状を和らげることにもつながります。

アゼライン酸の使い方

アゼライン酸の効果を実感するには、正しい手順で継続して使用することが重要です。アゼライン酸は、美容液やクリーム、化粧水など、さまざまな製品形態で販売されています。

毎日のスキンケアに迷わず取り入れられるよう、以下では具体的な使用の順番やタイミングについて解説します。

使用する順番

アゼライン酸を使用する基本的な順番は、以下のとおりです。

  1. 洗顔
  2. 化粧水
  3. 美容液
  4. 乳液
  5. クリーム(保湿剤)

まずは洗顔料で顔を清潔にし、タオルで優しく水分を拭き取ります。その後、化粧水や乳液などで肌を整え、基本的なスキンケアを済ませてからアゼライン酸配合のアイテムを使用します。

アゼライン酸配合の化粧水の場合は、洗顔後すぐの清潔な肌に使用します。一方、美容液やクリームタイプの場合は、化粧水や乳液のあとに、ニキビ・皮脂が気になる部分や顔全体へなじませましょう。成分がなじんだ後にクリームを重ねることで、乾燥を防ぎやすくなります。

なお、使用中は角質が整う過程で肌が一時的にデリケートになり、紫外線の影響を受けやすくなる場合があります。外出の際は、日焼け止めで紫外線対策を行いましょう。

使用するタイミング

アゼライン酸は、朝と夜の両方で使用が可能です。

使い始めの時期は、肌の反応を落ち着いて確認できる「夜の使用」から始めるのがおすすめです。夜は、日中に比べて紫外線や摩擦などの外的刺激が少ない時間帯であるため、使用後の赤みや違和感に気づきやすくなります。

まずは夜のケアのみで様子を見て、成分が肌に慣れてくれば、朝と夜の1日2回の使用に移行するとよいでしょう。

▷「アゼライン酸は朝でも使える?朝と夜の使い分けや正しいスキンケアの順番を解説
」記事はこちら

アゼライン酸と相性が良い成分

アゼライン酸は、他の美容成分と組み合わせることで、互いの働きを補う相乗効果が期待できます。とくに相性の良い成分は、以下のとおりです。

  • ナイアシンアミド
  • ヒアルロン酸・セラミド
  • ビタミンC
  • レチノール

それぞれの効果について見ていきましょう。

ナイアシンアミド

アゼライン酸とナイアシンアミドを併用することで、過剰な皮脂分泌の抑制効果が重なり、繰り返すニキビの予防効果が期待できるでしょう。

ビタミンB3の一種であるナイアシンアミドは、セラミドの生成を促進し、肌のバリア機能をサポートする働きがあります。アゼライン酸が過剰な皮脂によるベタつきを抑える一方で、ナイアシンアミドは水分保持を助けて肌の乾燥を防ぎます。

異なる働きで皮脂の過剰分泌と乾燥の悩みを同時にケアできるため、肌のコンディションが整いやすくなります。

▷「ナイアシンアミドとは?肌への効果から正しい使い方、注意点まで徹底解説」記事はこちら

ヒアルロン酸・セラミド

ヒアルロン酸やセラミドは、アゼライン酸の使用中に生じやすい乾燥を防ぎ、バリア機能を維持するために相性の良い成分です。

アゼライン酸には皮脂を抑える働きがあるため、乾燥肌や混合肌の人は、一時的に肌の乾燥を感じる場合があります。高い保湿力を持つヒアルロン酸やセラミドを併用することで、肌に十分なうるおいを与え、乾燥から肌を守ります。

とくに敏感肌の方は肌の水分を保つ力が弱いため、保湿成分を積極的に取り入れることで、外部刺激の影響を受けにくい安定した肌状態を目指せるでしょう。

▷「ヒアルロン酸とは?美容効果とスキンケア成分としての特徴を解説」記事はこちら

ビタミンC

アゼライン酸とビタミンCの併用は、毛穴の黒ずみ対策やシミ予防に適しています。

ビタミンCが持つ抗酸化作用は、皮脂の酸化を防ぎ、毛穴の黒ずみにアプローチします。さらに、アゼライン酸と同様にメラニン生成を抑制する働きもあるため、両方の成分を取り入れることでシミの予防にもつながるでしょう。

ただし、高濃度のビタミンCは酸性度が高く、併用時の刺激や肌荒れの原因になる可能性があります。そのため、併用の際は濃度や肌の状態に注意して使用し、比較的低濃度の「ビタミンC誘導体」を選ぶようにしましょう。

▷「アゼライン酸とビタミンCは併用できる?併用で期待できる効果や使い方、注意点を解説」記事はこちら

レチノール

アゼライン酸とレチノールを併用すると、ニキビを防ぐ働きやメラニン生成の抑制を強化する相乗効果が期待できるでしょう。レチノールには、肌のターンオーバーを促し、コラーゲンの生成をサポートする働きがあります。

ただし、レチノールは比較的刺激を感じやすい成分でもあるため、最初から同時に使用することは控えましょう。まずは片方の成分だけを使って肌を慣らし、問題がないことを確認してからもう一方を追加するのがおすすめです。

また、朝はアゼライン酸、夜はレチノールと使い分けるのも刺激を緩和する方法の一つです。使用する時間をずらすことで、肌が刺激を感じやすい状態でも両方の成分を取り入れやすくなります。

▷「アゼライン酸とレチノールは併用できる?効果の違いや使用する順番、注意点まで解説」記事はこちら

まとめ

アゼライン酸は、過剰な皮脂分泌を抑制し、ニキビや毛穴の詰まりを防ぐ働きがある成分です。抗炎症作用による赤みの軽減や、メラニン生成の抑制によるニキビ跡の肌悩みにアプローチします。

アゼライン酸を日常に取り入れる際は、肌の反応を確認しやすい夜の使用から始めましょう。また、使用中は角質層が整う過程で紫外線に対してデリケートになるため、日焼け止めを塗ることも大切です。

ナイアシンアミドやレチノールなど、相性の良い成分と組み合わせることで、互いの働きを補い、効率的なケアにつながります。アゼライン酸を使用する際は正しい使い方を理解し、ご自身の肌の状態を確認しながら、日々のスキンケアに取り入れていきましょう。

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