鼻の穴にできるニキビの原因は?治し方やケア方法について解説

ニキビは顔の表面だけでなく、鼻の穴にできることもあります。気になってついつい触ってしまい、悪化させてしまうこともあるため、早めに適切な対処をすることが大事です。


今回の記事では、鼻の穴にできるニキビの原因や対処法・予防法について詳しく解説。ニキビではなく他の病気の可能性もあるため、考えられる病気についても解説します。

鼻の穴にできるニキビの原因は?

ニキビの根本的な原因は皮脂の分泌が多いことによる毛穴の詰まりです。まず最初に、毛穴の中に皮脂がたまり、面皰(めんぽう)ができます。面皰の中は、皮脂が豊富で酸素が少ないので、アクネ菌という常在菌が増えやすい環境。アクネ菌が増えると炎症が起き、ニキビになるのです。


鼻の穴にできるニキビも根本的な原因は同じですが、ここでは、鼻の穴特有のニキビの原因について解説します。

鼻をほじる

鼻をほじる、鼻の中をかく、鼻を触るなどの行動がニキビ発生や悪化の原因になります。鼻の中の皮膚や粘膜が傷つき、炎症が起こりやすくなるためです。


さらに、指や爪には雑菌がついていることも多いので、鼻の中に入り込んだ雑菌がニキビの発生や、悪化を促してしまいます。

鼻毛を抜く

鼻毛を抜くことは、鼻をほじったときと同じように鼻の中の粘膜が傷つくため、炎症が起こりやすくなります。


さらに、鼻毛はそもそも鼻の粘膜や体の健康のために必要不可欠な存在です。ほこりや細菌・ウイルスの侵入を防いだり、鼻の穴の中の温度や湿度を一定に維持して乾燥を防いだりしています。そのため、鼻毛がなくなると細菌が入りやすくなったり、粘膜が乾燥したりして、ニキビのほか、健康状態の悪化につながることもあるため、注意しましょう。

鼻炎

花粉症やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎や、風邪や他の感染症などによる鼻炎に悩まされることもあるでしょう。鼻炎はそもそも鼻の中が炎症している状態ですが、何度も鼻をかむことで粘膜に負担がかかり、炎症が余計悪化することも。


さらに、鼻水に含まれる雑菌も、ニキビの発生や悪化の原因になってしまいます。

鼻の穴にできたニキビの治し方は?

鼻の穴にできたニキビは自然に治る場合もありますが、放っておくと悪化することもあるため医療用医薬品や市販薬を使って早めに治療しましょう。それぞれの特徴については以下の通りです。

医療用医薬品を使用する

医療用医薬品とは、医療機関を受診し、医師の診断で発行された処方箋にもとづいて処方されるお薬のことです。一般的に、市販のお薬よりも有効成分が多く含まれています。


医療機関で処方されるニキビのお薬は、抗菌作用や、角質をはがして毛穴の詰まりを改善する作用、抗炎症作用などがある塗り薬、抗菌作用のある飲み薬、ビタミン剤などが代表的です。

市販薬を使用する

まずは市販薬を使って様子を見るのも一つの方法です。ニキビの市販薬は、抗菌作用のあるものや、抗炎症作用のあるもの、ビタミンを配合しているものなどが多いです。医療用医薬品と同じような効果が期待できますが、有効成分量が少ないものも珍しくないため、劇的な効果が得られるものではないことを理解しておきましょう。


また、ニキビの痛みがひどい場合や、市販薬を使っても全く治らないような場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

鼻の穴のニキビが痛いときの対処法

鼻の穴にニキビができると痛みや異物感などの不快感が増すので、気になる方も多いでしょう。ここでは、鼻の穴のニキビが痛む際の3つの対処法を解説します。


皮膚科に行く前に自分で対処したい方や、今すぐ痛みをなくしたい方は、ぜひ参考にしてください。

加湿器やマスクで保湿する

鼻の穴のニキビが痛む場合、乾燥が原因となっていることがあります。そのため、乾燥を防いで保湿をしっかり行い、ニキビの痛みを和らげましょう。鼻炎のときにも、保湿・加湿はとても大事です。


方法としては、加湿器で室内の湿度を管理するのがおすすめです。ただ、加湿器がない場合や外出先で鼻の穴のニキビが痛む場合は、マスクを使用して乾燥を防ぐとよいでしょう。

生理食塩水で鼻うがいする

生理食塩水で鼻うがいをすると、鼻の粘膜についた雑菌などを洗い流す効果が期待できます。ニキビの原因であるアクネ菌も洗い流せる可能性があり、根本原因の解決につながります。


また、鼻炎の場合は鼻うがいをするとネバネバした鼻水もやわらかくなり、鼻をかむ際の負担が少なくなる可能性もあります。


ドラッグストアで販売されている鼻うがいのための洗浄液を使用するのもよいでしょう。

オリーブオイルを塗る

オリーブオイルには以下のようなさまざまな美容効果が期待できます。


・皮膚の表面に膜をはり、うるおいを保つ

・乾燥や荒れを防ぎ、やわらかい皮膚を保つ

・外部の刺激から守る


保湿に加え、皮膚を健やかに保つ効果も期待できるため、ニキビの改善にもつながるでしょう。


綿棒を使って鼻の穴に塗るのがおすすめです。高品質のオイルを選び、綿棒が奥まで入りすぎないように注意しながら、全体に行き渡らせるように塗りましょう。

鼻の穴にニキビができた時にしてはいけないこと

鼻の穴にニキビができると気になるものですが、ニキビができた際にやってしまうと悪化する行為が2つあります。詳しく見ていきましょう。

鼻の穴のニキビを触る・潰す

鼻の穴のニキビを触ったり、潰したりする行為は避けましょう。指から雑菌が入り、症状を悪化させたり、新たなニキビの発生につながったりする可能性も高まります。潰す行為も、炎症を広げて症状を悪化させる原因になりかねません。

鼻を過度にかむ

鼻に異物が入ったり、ムズムズして気持ち悪かったりすると鼻を過度にかみたくなりますが、鼻内部で細菌が繁殖し、ニキビの症状が悪化することがあるため避けましょう。


どうしても鼻のムズムズが消えない場合は、鼻うがいでリフレッシュするのがおすすめ。鼻をかむだけでは取れない雑菌やホコリ、花粉などを洗い流せます。


ただし、鼻うがいするときは、できる限り専用の洗浄液を使いましょう。鼻うがい専用の洗浄液は、体液に近い成分で構成されているため、鼻うがい時の痛みを和らげてくれます。


鼻の穴にニキビを作らないための予防策


つづいて、鼻の穴のニキビの発生を減らすための、4つの予防策を解説します。

鼻を触るときは清潔な手で

鼻のかゆみや違和感があって鼻を触るときは、清潔な手で触れるようにしましょう。汚れた手で鼻を触ると、指や手に付着した細菌がニキビを誘発するおそれがあります。


鼻の中が気になる場合は、やさしく綿棒でなぞるのが効果的です。無意識で鼻をいじってしまう方は、手を鼻の近くに持っていかないように意識してください。鼻に触る癖を治すだけでも、ニキビを未然に防ぐことにつながるでしょう。

鼻に触れるタオルなども清潔にする

鼻の穴のニキビを予防するためには、鼻に触れるタオルも清潔にしましょう。使いまわしたタオルは、皮脂や汚れが付着していたり、細菌が繁殖していたりする可能性があります。こまめに洗濯して清潔さを保ちましょう。


特に顔を拭くタオルは、他の用途で使った後のものを使うのは避けた方が良いです。清潔なタオルを使うことで、鼻の穴のニキビの原因となる皮脂や細菌が鼻に入るのを予防しやすくなるでしょう。

鼻の穴を乾燥させない

鼻の穴にニキビを生じさせないためには、乾燥させないことも大切です。鼻の穴が乾燥すると細菌が入りやすくなったり、皮脂が過剰に分泌されたりして、ニキビの原因になりかねません。特に、ティッシュで鼻をかむ回数が多い方は、皮脂が過剰に除去されてしまうため、鼻の穴が乾燥する傾向にあります。


前述の通り、鼻の穴を乾燥させないためには、マスクや加湿器を活用して保湿しまょう。他にも、保湿スプレーやワセリンなどもおすすめです。

鼻毛処理で毛抜きを使わない

鼻毛を毛抜きなどで抜くと、鼻の穴の中が傷つき、炎症につながることがあります。そのため、鼻毛を処理したいときは、専用のカッターやハサミを使い、粘膜にダメージを与えないようにしましょう。


鼻の穴にできる吹き出物はニキビ以外の可能性も?

鼻の穴に吹き出物ができたとしても、ニキビだと自己判断で断定してはいけません。鼻の穴の中にできる吹き出物は、ニキビだけではないからです。ここでは、以下5つの症状について解説します。


・毛嚢炎・めんちょう

・鼻せつ

・副鼻腔炎

・鼻ポリープ

・肥厚性鼻炎


ニキビかその他の炎症なのかは、専門家でないと判断が難しいため、なかなか治らない場合は一度医師にみてもらいましょう。

毛嚢炎・めんちょう

黄色ブドウ球菌などが毛穴の奥に侵入し、炎症したものを毛嚢炎といいます。鼻の穴ではなく、鼻の頭にできるものを指すことが多いです。


症状はニキビと似ていますが、ニキビは皮脂や毛穴の詰まり、アクネ菌によって生じるのに対し、毛嚢炎の原因は黄色ブドウ球菌です。


また、悪化するとめんちょうになります。炎症による腫れはしこりとなって膿が溜まったり、だるさや微熱といった体調不良が現れたりすることもあります。


また、めんちょうは症状が軽い場合は自然治癒する可能性がありますが、基本的には医療機関での治療が必要です。抗生物質を服用して、黄色ブドウ球菌といった細菌を抑制しながら治療していきます。化膿が進行していたり、痛みが酷かったりする場合は、皮膚を切開して膿を取り除く手術が必要になることもあります。


毛嚢炎やめんちょうを発生させないためにも、髭剃りやムダ毛処理の回数を減らし、肌の負担を減らすのがおすすめです。

鼻せつ

鼻せつとは、鼻の入り口付近に、主に黄色ブドウ球菌が感染してできるできもので、毛嚢炎やめんちょうとは、できる場所が異なります。鼻毛の引き抜きや指で引っ掻いたときの傷が原因で発生します。


鼻せつは、細菌感染により皮膚がピエロのように赤く腫れ上がり、膿が溜まっていきます。鼻せつが軽症ならば、自然治癒で治る可能性はありますが、症状がひどい場合は、抗生物質を服用したり、抗生物質の軟膏を塗るなどの治療が必要です。


しかし、稀に抗生物質が効きにくいMRSA(耐性ブドウ球菌)が原因となる場合もあります。また、痛みや腫れがひどい場合は、切開で膿を取り出すこともあります。

副鼻腔炎

副鼻腔炎は、副鼻腔と呼ばれる鼻の周囲にある空洞部分の粘膜が、風邪のウイルスや細菌、アレルギーなどによって炎症を起こす病気です。聞き慣れた言葉として、蓄膿症とも呼ばれています。


副鼻腔炎は、炎症が起こると粘液がたまって、膿やドロドロした鼻水が出てきたり、目の周りが痛んだりするなどの症状を引き起こします。黄色い鼻水や痰、顔の奥の痛みや不快な臭いがある場合は、鼻の粘膜が腫れている副鼻腔炎の可能性が高いです。


また、副鼻腔炎には、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の種類があります。急性副鼻腔炎ならば、2週間ほど抗菌薬を使用すれば完治しますが、炎症が3ヶ月以上続く場合は、膿を排出する機能が損なわれたり、粘膜の炎症が悪化したりして、慢性副鼻腔炎となるのです。


慢性副鼻腔炎は、霧状の薬剤を鼻から吸入する治療や、抗アレルギー薬や抗生物質を投与することによって改善が見込めます。それでも改善しない場合は手術が必要です。さらに、慢性副鼻腔炎を放置すると鼻ポリープができるおそれがあるため、副鼻腔炎の可能性がある場合は早めに受診し、適切な治療を受けましょう。

鼻ポリープ

鼻ポリープは、鼻の奥にある粘膜が膨らんで、垂れ下がったようになるものです。ポリープの見た目がキノコに似ていることから鼻茸(はなだけ)とも呼ばれています。慢性的な炎症がもとで発症しているため、アレルギー性鼻炎や慢性鼻炎の方によく見られます。


鼻ポリープが小さい間は、ニキビかな?と思うこともありますが、だんだんと大きくなり、空気の通り道が狭くなって鼻詰まりや嗅覚障害などのニキビにはない症状が出てきます。


鼻ポリープは自然に治る可能性がほとんどないため、ステロイドの点鼻薬や手術によって取り除くことが一般的です。ただし、鼻ポリープを手術で取り除いたとしても、アフターケアを継続しなければ、再発しやすい傾向にあるため注意しましょう。

肥厚性鼻炎

肥厚性鼻炎は慢性鼻炎の一つであり、鼻の粘膜が硬く厚くなり、空気の通り道が狭くなることで鼻づまりが起こったり、粘り気のある鼻水が出たりするものです。肥厚性鼻炎には対症療法がなく、自然治癒することも期待できません。鼻づまりが強くて呼吸が困難な場合には、鼻の内部の一部を取り除いて、空気の通り道を広げる手術が必要です。


なお、肥厚性鼻炎の原因は、アレルギー反応や過度な点鼻薬の使用、鼻中隔(鼻の左右を分ける壁)の湾曲など多岐にわたります。アレルギー反応を例に挙げると、花粉やハウスダストなどのアレルゲンが鼻の奥に入らないように、鼻粘膜が反応して防ぐ役割を担っているのですが、その結果、アレルギー反応によって鼻粘膜が腫れて厚くなっていくのです。

ニキビのお悩みはクリニックフォアへ

提携先オンラインショップの「クリニックフォアビューティー」では、ニキビ予防やさまざまな肌悩みがある方向けに多種多様なスキンケアアイテムなどを取り扱っています。主に医療機関で取り扱割れているドクターズコスメも販売しています。


また、クリニックフォアではオンラインでニキビの診療も行っています。鼻の穴や周辺にできるできものはニキビとは限らず、他の皮膚炎など他の病気の可能性もあります。症状によって適切な治療法も異なるため、見分けがつかない場合や繰り返し症状があらわれる場合は、受診をご検討ください。


※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。※自由診療


※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

 

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